形容詞とenoughとto不定詞の語順

enough は「十分な」「十分に」を表す便利な語ですが、何を説明するかによって置く位置が変わります。tall enough では形容詞の後ろ、enough time では名詞の前です。日本語の「十分」をそのまま同じ位置へ置くと、enough tall のような誤りになります。この記事では、to不定詞と組み合わせて「…するのに十分〜だ」と表す形を中心に、二つの語順を区別します。

目次

基本ルール

形容詞や副詞の程度が十分で、ある動作ができることを表す基本形は「形容詞・副詞+enough+to+動詞の原形」です。Ken is tall enough to reach the shelf. は「ケンはその棚に手が届くほど十分に背が高い」です。tall の程度が、棚に手を伸ばすために必要な水準へ達しています。

enough が形容詞や副詞を修飾するときは、その語の後ろに置きます。warm enough、carefully enough、quickly enough の順です。英語の多くの程度を表す語が形容詞の前に来るため混同しやすいのですが、enough は後ろと覚えます。

名詞を修飾する enough は、反対に名詞の前へ置きます。enough time は「十分な時間」、enough chairs は「十分な数の椅子」です。We have enough time to walk. では、「時間」という名詞の量が歩くために十分だと表しています。time enough は中学英語の基本語順としては選びません。

十分でない場合は「not+形容詞・副詞+enough+to不定詞」とします。The water is not warm enough to swim in. は「その水は泳ぐのに十分暖かくありません」です。too cold to swim in と近い状況を表せますが、not ... enough は必要な水準に足りない側から説明します。

to不定詞の動作をする人を示したい場合は、for + 人 をto不定詞の前へ置けます。The text is clear enough for children to read. は「その文章は子どもたちが読めるほど十分明確です」です。for children が誰にとって十分かを示します。

作り方・使い方

文を作るときは、まず「何が十分か」を見つけます。性質や状態なら形容詞、動作の様子なら副詞、物や時間の量なら名詞です。「部屋が十分広い」なら large という形容詞なので large enough、「時間が十分ある」なら time という名詞なので enough time です。

次に、「何をするのに十分か」を to + 動詞の原形 で付けます。「20人が入るのに十分広い」なら large enough to hold twenty people です。to の後ろは holds や held ではなく原形 hold にします。

否定文では、足りない性質の前に not を置きます。I am not strong enough to lift this table. なら、強さが必要な水準に達していません。not enough strong とはしません。名詞の場合は We do not have enough water. のように、enough water のまとまりを保ちます。

見直しでは、enough のすぐ前後を確認します。前が形容詞・副詞なら「形容詞・副詞+enough」、後ろが名詞なら「enough+名詞」です。その後、to不定詞が表す動作と、十分な程度や量との関係が自然かを確認します。

例文

This room is large enough to hold twenty students. は「この部屋は20人の生徒が入れるほど十分に広いです」です。形容詞 large の後ろに enough を置き、可能になる内容を to hold で示します。

We have enough time to walk to the station. は「私たちには駅まで歩くのに十分な時間があります」です。time は名詞なので、その前に enough を置きます。

Mina spoke slowly enough for everyone to understand. は「ミナは全員が理解できるほど十分ゆっくり話しました」です。副詞 slowly の後ろに enough を置き、理解する人を for everyone で示しています。

This rope is not long enough to reach the ground. は「このロープは地面に届くほど長くありません」です。必要な長さに足りないため、not long enough とします。

Do we have enough plates to serve all the guests? は「全員のお客さんに出すのに十分な皿がありますか」です。数えられる名詞 plates の前にも enough を置けます。

よくある間違い

Yuki is enough tall to reach the shelf. は、形容詞の前に enough を置いた誤りです。正しくは Yuki is tall enough to reach the shelf. です。enough が形容詞 tall の程度を説明するときは、tall enough の順にします。

We have time enough to finish the work. は、ここで学ぶ基本語順では We have enough time to finish the work. とします。time は名詞なので、enough を前に置きます。形容詞の場合との違いを確認しましょう。

She is old enough driving a car. は、後ろを動名詞にした誤りです。正しくは She is old enough to drive a car. です。「運転するのに十分な年齢だ」という結果を表す部分は、to + 動詞の原形 にします。

確認問題

かっこ内の語を正しい順に並べ、必要に応じて not を使ってください。

  1. この箱は私が持てるほど軽いです。 This box is (light / enough / for me / carry).
  2. 私たちには昼食を作る十分な時間がありません。 We do not have (time / enough / make lunch).
  3. 彼は全員に聞こえるほど大きな声で話しませんでした。 He did not speak (loudly / enough / everyone / hear).

解答

形容詞・副詞なら後ろ、名詞なら前という enough の位置を確認します。

  1. This box is light enough for me to carry. 形容詞 light の後ろに enough を置き、動作主を for me で示します。
  2. We do not have enough time to make lunch. time は名詞なので enough time とし、用途を to make で続けます。
  3. He did not speak loudly enough for everyone to hear. 副詞 loudly の後ろに enough を置きます。

まとめ

形容詞・副詞を修飾する enough はその後ろに置き、「形容詞・副詞+enough+to+動詞の原形」で「…するのに十分〜だ」と表します。名詞を修飾するときは enough time のように名詞の前です。不十分なら not ... enough to を使えます。まず enough が性質・様子・量のどれを説明するかを見分ければ、語順を正しく選べます。

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