辞書で単語を引いたら、日本語の意味がいくつも並んでいた。最初の意味を選んで文に入れたら、かえってわからなくなった。そんなときは、その単語だけでなく、前後の言葉へ目を戻してみましょう。
英単語の意味は、文の中での使われ方によって変わります。この記事では、知っているhaveやlightを例に、辞書のどの説明を使うかを選びます。知らない語を全部調べるかどうかではなく、調べると決めた一語の意味を絞る練習です。
一番上の意味を、すぐ答えにしない
haveを「持っている」と覚えていると、次の文は理解しやすいでしょう。
I have a bike.
私は自転車を持っています。
haveの後ろにあるのはa bike「自転車」です。持ち物について話していると考えると、文全体の意味がつながります。
ところが、次の文ではどうでしょうか。
I have breakfast at seven.
私は7時に朝食を食べます。
have breakfastを、そのまま「朝食を持っている」とすると、この場面では不自然です。breakfastは「朝食」、at sevenは「7時に」なので、「朝食を食べる」というhaveの使い方を選びます。haveには所有を表す使い方と、飲食などを表す使い方があります。Cambridge Dictionaryのhaveでも、別の用法として確認できます。
| 英文中のまとまり | 今回選ぶ意味 |
|---|---|
| have a bike | 自転車を持っている |
| have breakfast | 朝食を食べる |
| have lunch | 昼食を食べる |
この表は説明用に整理したもので、特定の辞書の項目をそのまま写したものではありません。使っている辞書では、意味の並び方や説明の言葉が違うこともあります。何番目かを暗記するより、どんな語と一緒に使われているかを見ましょう。
品詞の表示を、文の役割と照らし合わせる
辞書では、名詞、動詞、形容詞などに分けて説明されることがあります。名詞は人や物などの名前、動詞は動作や状態を表す言葉、形容詞は人や物の性質などを表す言葉です。名称だけで迷うなら、例文の中で確かめます。
This is a light.
これは照明です。
This bag is light.
このかばんは軽いです。
一つ目のlightは、照明という物を表しています。a lightというまとまりになっていて、辞書では名詞の説明を探す手掛かりになります。二つ目は、かばんがどんな性質かを伝える形容詞で、この場面では「軽い」を選びます。
lightにはほかにも意味がありますが、今回の文がどんな場面かを見ずに、名詞の「光」だけを二つ目へ入れると、かばんの説明としてつながりません。「この語は前に名詞で習ったから、いつも名詞」とは決められないのです。
辞書の記号は製品ごとに違い、動詞が「動」やverb、名詞が「名」やnounなどと表示されることがあります。全部の略号を暗記しなくても、巻頭の使い方やアプリの説明で、その項目の表示を確かめられます。
ただし、「isの後ろだから必ず形容詞」という決まりにはしません。This is a light. では、isの後ろに名詞を含むa lightがあります。単語の直前だけを見るより、「何について、どんなことを伝える文なのか」を合わせて考えます。
前後の語と例文を、三つの手順で比べる
辞書を使う前に、調べたい語を含む文を一度読みます。わかる語だけでも、何の話なのかをつかみましょう。そのうえで、次の三つを行います。
- 調べる語が文の中で何をしているかを見る。
- 前後の語やまとまりに合う説明と例文を探す。
- 選んだ意味を元の文へ戻し、内容がつながるか確かめる。
I have lunch at twelve. を例にします。lunchは「昼食」、at twelveは「12時に」です。まず、Iがだれの話かを示し、haveがその人の行動を伝えている、と見ます。
次にhaveを調べます。「持っている」という説明だけで止めず、食事の名前が後ろに来る例を探します。辞書の例文がまったく同じlunchでなくても、breakfastやdinnerなど食事を表す語との組み合わせがあれば、比べる手掛かりになります。
最後に「私は12時に昼食を食べます」と元の文の内容へ戻します。時刻と昼食という情報が自然につながり、何をするかも説明できるなら、選んだ意味が合っていると判断できます。
例文の日本語だけを読むのではなく、調べた語の前後も見てください。たとえばhaveの後ろが物の名前なのか、食事の名前なのかという違いを見つけられると、別の文でも使い方を比較できます。
調べている語がplaysやwentのような変化した形なら、辞書ではplayやgoの項目へ案内されることもあります。検索結果に目的の意味が見つからないときは、元の形の項目も確認します。わからなければ、語だけでなく元の英文を先生に見せて聞けます。
迷った候補は、元の文へ戻して確かめる
意味が二つ残った場合、響きが自然な日本語だけで選ぶと、英文にない内容まで足してしまうことがあります。前後の語が、その意味を選ぶ根拠になっているかを確かめましょう。
This bag is light. なら、bagという物の性質を説明しています。重さを話している場面なら「軽い」が合います。ただし、bagという語を見ただけで、lightのあらゆる使い方を一つに決めるわけではありません。前の文に色の話があれば、その文脈も見る必要があります。
練習では、文がどんな場面かも使って意味を絞ります。たとえば「持ってみたら重くなかったかばんの説明」と示されていれば、「軽い」を選べる根拠が増えます。短い英文だけで決まらないときは、決まらないまま前後を確認してかまいません。
辞書の例文に似た語があるからといって、例文の場面を丸ごと自分の文へ持ち込まないようにしましょう。食事の時間や人の名前が違っていても、参考にするのはhave+食事という使い方です。元の文にない「家族と」「毎朝」などは足しません。
調べた記録は、単語と日本語一語だけでなく、短いまとまりで残すと見直せます。たとえば「have breakfast=朝食を食べる」と書き、I have breakfast at seven. のような文を一つ付けます。意味が変わった理由を、後ろの語と一緒に思い出せます。
うまく選べなかった場合は、候補を二つ残し、「この文のhaveは、持つと食べるのどちらか」と質問できます。知らない語を引いたことだけで終えず、何が根拠になるかを考えることが、この練習の中心です。
確認問題
- 昼食をとる時刻について話しています。I have lunch at twelve. のhaveは、ここでは「持っている」「食べる」のどちらですか。
- かばんを持ってみて、重くないと話しています。This bag is light. のlightは、「照明」「軽い」のどちらですか。
- 辞書で意味がいくつも見つかったとき、一番上の意味だけで決めず、次に何を確認するか一つ書きましょう。
解答・解説を開く
- 食べるです。「私は12時に昼食を食べます」となります。lunchという食事を表す語と、食事の時刻という場面を根拠に選びます。
- 軽いです。「このかばんは軽いです」となります。かばんの重さについての説明なので、性質を表す形容詞の使い方が合います。
- 解答例:前後の語と品詞の表示を見て、似た使い方の例文を探し、元の文に戻して意味がつながるか確認する。 どこか一つから始めてもかまいません。辞書の意味の順番だけを理由にしないことが大切です。
今日の一歩は、調べた一語を前後の言葉と一緒に読むことです。「なぜこの意味を選んだのか」を一言で説明できるよう、元の英文へ戻って確かめてみましょう。
