一つずつの単語は知っているのに、文全体で何を言っているのかわからない。そんなときは、単語を一語ずつ日本語に置き換える作業をいったん止め、いくつかの言葉をまとまりにして見てみましょう。
この記事で目指すのは、きれいな和訳を完成させることではありません。「だれが何をするか」「どこで、いつか」など、英文に書かれた情報を取り出すことです。短い一文に区切りを入れ、意味がつながるかを確かめます。
まず「だれ・何」と「どうする」を探す
次の文を見てください。
My brother plays soccer after school.
myは「私の」、brotherは「兄/弟」、playsは「する」、soccerは「サッカー」、after schoolは「放課後」です。単語の意味がわかったら、「私の/兄弟/する/サッカー/後/学校」と細かく並べる前に、文の中心を探します。
この文で「だれが」に当たるのはMy brotherです。myだけでもbrotherだけでもなく、二語で「私の兄/弟」という一つのまとまりになります。「どうする」に当たるのはplaysです。
My brother / plays soccer / after school.
ここでは、①私の兄/弟、②サッカーをする、③放課後、の三つに分けています。この段階では自然な日本語の一文に並べ直さなくても、「だれが?」「何をする?」「いつ?」に答えられれば、情報を取り出せています。
| 確かめたい情報 | 英文中の根拠 |
|---|---|
| だれが | My brother |
| 何をする | plays soccer |
| いつ | after school |
主語は、文の中で「だれ・何について話しているか」を示す部分です。必ず一語とは限りません。最初の単語だけに線を引いて終えず、my brotherのように一緒に意味を作る言葉まで見ます。
切る場所は、語の数より意味で決める
意味のまとまりは「必ず三語ずつ」のようには決められません。my brotherは二語、in the parkは三語、after schoolは二語です。いくつかの言葉で、一つの人や場所、時間を表しているかを見ます。
Mina reads books in the library after school.
この文は、次のように分けられます。
Mina / reads books / in the library / after school.
Minaが「だれが」、reads booksが「本を読む」、in the libraryが「図書館で」、after schoolが「放課後」です。図書館という場所を表すin the libraryの途中を、in / the / libraryと毎回切るより、場所の一まとまりとして見ると文をたどりやすくなります。
ここでの斜線は、内容を確かめるための目印です。音読するときにすべての場所で長く止まる指示ではありません。また、区切りは一つに限らず、Mina / reads / books / in the library / after schoolと、動詞と対象を分けても意味は確認できます。
迷ったら、切った後のまとまりが「誰のこと?」「何を?」「どこで?」などへの答えになるか考えます。theだけを切り離しても、どの場所かはわかりません。意味が途中で途切れていると感じたら、前後をつなげ直しましょう。
長い文をすべて細かく区切ろうとする必要はありません。読める場所はそのまま進み、止まった部分だけ区切れます。印を増やすことではなく、文の内容を自分でつかむことが目的です。
人を説明する言葉も、一緒に読む
文の初めのまとまりが、少し長くなる例も見てみます。
The girl in the red cap is my sister.
girlは「女の子」、red capは「赤い帽子」、my sisterは「私の姉/妹」です。この文のin the red capは、赤い帽子をかぶっている女の子を示しています。「帽子の中に女の子がいる」と、一語ずつの意味だけで考えないようにしましょう。
主語のまとまりはThe girl in the red capです。どの女の子なのかを、in the red capが説明しています。isは、続くmy sisterと結び付ける動詞です。
The girl in the red cap / is / my sister.
内容を確かめる質問は、「だれが姉/妹なのか」です。答えは「赤い帽子をかぶっている女の子」。このまとまりを拾えれば、全体の日本語訳を完成させなくても、人の関係は理解できます。
次は場所を伝える文です。
My bag is under the desk.
ここでは、My bagが話題の物、is under the deskがその場所の説明です。under the deskは「机の下」です。動作を表すplaysがないからといって、文の中心がないわけではありません。be動詞isを見つけ、「何が、どんな状態・場所か」を確かめます。
文ごとに、必ず「人が何かをする」という内容とは限りません。人の紹介や物の場所もあります。「だれ・何について」「何を伝える文か」という見方を使うと、be動詞の文でも情報を整理できます。
取り出した情報を、元の英文で確かめる
読む練習では、まず短い一文を選びます。知らない単語が多すぎる文だと、まとまりを見る前に意味の確認で止まるので、教科書などの習った文から始められます。
- 文を一度読み、何の話か見当を付ける。
- 主語のまとまりと動詞を探す。
- 場所や時間などのまとまりに目印を付ける。
- 内容についての質問に、短く答える。
- 答えの根拠になった部分を、英文で指す。
Mina reads books in the library after school. なら、「どこで?」に対して「図書館」と答え、in the libraryを指します。「いつ?」なら「放課後」と答え、after schoolを指します。根拠が指せるかを確認すると、なんとなく場面を想像しただけの答えと区別できます。
この文だけでは、ミナがどんな本を読むか、何時間読むかはわかりません。「きっと物語の本だろう」と想像しても、書かれた情報として答えに加えないようにします。読めたことと、想像したことを分けましょう。
反対に、after schoolを読み飛ばしていたら、「いつ?」への答えが抜けます。わからないときは文全体を最初から何度も読むより、時間のまとまりを探し直せます。抜けた場所が見つかったら、もう一度一文全体を見て内容をつなぎます。
印を付けた文で情報が取れたら、最後は斜線のない元の文でも試してみてください。紙を折って印を隠したり、別に清書した一文を読んだりできます。区切りは理解の助けとして使い、印がなくてもまとまりを見つけられるかを確かめます。
確認問題
- My brother plays soccer after school. で、サッカーをするのはだれですか。主語の英語のまとまりを答えましょう。
- Mina reads books in the library after school. で、ミナが本を読む場所はどこですか。根拠となる英語も答えましょう。
- The girl in the red cap is my sister. では、どの女の子が話し手の姉/妹ですか。短い日本語で答えましょう。
解答・解説を開く
- My brotherです。「私の兄/弟」を表す二語がまとまりです。Myだけを主語とせず、brotherまで含めて読みます。
- 図書館。根拠はin the libraryです。after schoolは場所ではなく「放課後」という時間の情報です。知りたい内容に合うまとまりを選びます。
- 赤い帽子をかぶっている女の子です。in the red capが、どの女の子かを説明しています。文全体の主語はThe girl in the red capです。
今日の一歩は、短い英文を一つ選び、「だれ・何について」「何を伝えているか」に答えることです。その答えの根拠を英文で指せたら、必要な情報をまとまりから取り出せています。
