次の授業のページを開いたものの、「全部訳してから行かないといけないのかな」と迷うことはありませんか。新しい文法が出てくるページなら、一人で最後まで理解するのは難しいこともあります。
予習では、授業で初めて見たり聞いたりするものを少し減らし、何を確かめたいかを残してみましょう。この記事で行うのは、短い音声を聞く、新しい単語を少し確かめる、わからない箇所に印を付ける、という三つの準備です。
先生から予習の方法や課題が指定されている場合は、それを先に確認してください。ここでの方法は、自分で予習する範囲を決めるときの例です。全文の和訳を完成させることや、次の単元を一人で習得することは前提にしません。
準備1:次のページを見て、音声を短く聞く
まず、次の授業で扱うページを確かめます。予定がわからないときは、勝手に何ページも進むより、先生が示した範囲や、前の授業の続きの短い部分を候補にします。会話なら最初の二往復、本文なら二、三文など、区切れるところを選んでください。
写真や絵、見出しを見て、「学校の話らしい」「二人が好きなことを話していそう」と大まかに予想します。ここでの予想は答えではありません。本文や授業で確かめるための仮の見通しです。
学校で使える教科書音声があるなら、その短い範囲を聞きます。まずは本文を見ながらでもかまいません。「どこからどこまでの英文が読まれたか」「知っている語があったか」を確かめます。音声の利用方法や端末の決まりは、学校の案内に従ってください。
聞いたあとには、「soccerが聞こえた」「最後の文だけどこかわからなかった」など一つ残します。聞き取れなかった語を全部書き取ろうとすると、予習の時間が長くなります。今回は、授業で確かめる箇所が一つ見つかれば先へ進めます。
音声が使えない日は、文字を見て知っている語に印を付ける準備へ進めます。まだ音を確認していない語は「音未確認」と残せば、聞けたことにする必要はありません。授業で先生の読み方を聞くときに、その語へ注意を向けられます。
準備2:内容をつかむための単語を少し確かめる
次に、選んだ範囲の新しい単語を見ます。本文の意味をつかむのに必要そうな語を、まず二、三語選びましょう。何もわからない場合は、教科書の新出語欄にある語から一つずつ確かめられます。
調べるときは、日本語の意味だけでなく、本文の中でどの語と一緒に使われているかも見ます。たとえばplayという語を調べたら、play soccerなら「サッカーをする」というまとまりで確認します。辞書の最初の訳語を、文の意味を考えずに当てはめないようにしましょう。
自作の短い予習用の例を見てみます。
I play tennis after school.
「私は放課後にテニスをします。」
この文でI、play、tennisがわかり、after schoolがわからないとします。すると、「私はテニスをする」という中心はつかめます。あとで「いつするか」を知るために、after schoolを調べればよいとわかります。after schoolは「放課後に」というまとまりです。
| 語・まとまり | 本文での意味 | 残すメモの例 |
|---|---|---|
| play tennis | テニスをする | playとtennisを一緒に確認 |
| after school | 放課後に | いつするかを表す |
| friend | 友達 | 音声で読み方も確認したい |
一つの語にいくつも意味が載っていて選べなければ、全部を暗記せず、本文と候補の意味を残します。「この文のplayは『遊ぶ』と『する』のどちらが自然か」のように、授業で聞ける材料になります。
調べた語を一度見直して、意味を隠して言えるか試すのもよいでしょう。ただし、予習のうちに完璧に覚えるまで先へ進めない、という条件にはしません。授業の中で実際に使うところを確かめるための準備です。
準備3:「わからない」を授業で見つけられる印にする
単語を少し確かめても、文の形でわからないところが残ることがあります。そこは消してしまわず、短い印とメモにします。たとえば次の二文を見たとします。
I play tennis.(私はテニスをします。)
She plays tennis.(彼女はテニスをします。)
playsのsをまだ習っていなければ、「なぜ二文目だけsがある?」と印を付けられます。予習の段階で、別の教材を次々に開いて説明をすべて集める必要はありません。授業でその形を扱うとき、何を知りたかったか思い出せれば役立ちます。
メモは、次のように「場所+疑問」で作ります。
- 本文二文目:playsのsはなぜ付くか。
- 会話の最後:このyouは誰に話しかけているか。
- 新しい単語欄:friendの読み方を確認したい。
「このページ全部わからない」と書くより、実際の箇所を指せる形にします。ただし、一つに絞れないほどわからない場合は、最初の一文をそのまま選び、「ここで誰が何をするのかわからない」と残してかまいません。無理に専門用語で説明しなくても、質問にできます。
反対に、わからない箇所が見つからなければ、無理に疑問を作る必要はありません。「この文を自分のことに替えられるか」「会話の二人は何を決めたか」など、理解を確かめたいことを一つ残す方法もあります。
授業中に印へ戻り、予習を使い切る
予習のメモは、授業中に見つけられる場所に置きます。先生の説明でplaysのsの疑問が解けたら、横に短く答えを書きます。たとえば「sheに合わせた現在形の肯定文」と、授業で習った範囲の言葉で残せます。
説明を聞いてもまだ迷う場合は、印を残して、質問できる時間に確認します。「予習していたのでわかっているはず」と装う必要はありません。予習で残した印が、授業のどこを聞くかを教えてくれます。
使える時間が10分ほどなら、次のような配分を試せます。ページの量や学校の課題によって変えてください。
| 準備 | 時間の目安 | 終える目印 |
|---|---|---|
| ページと音声を確認 | 3分 | 扱う場面と範囲がわかった |
| 単語を二、三語確認 | 4分 | 本文での意味を少しつかんだ |
| わからない箇所を残す | 3分 | 授業で見たい印が一つある |
5分しかないなら、単語一つと疑問一つに減らす選び方もできます。音声を聞く途中で時間になったら、「ここまで聞いた」と位置を残して区切れます。終わりのない調べものにしないため、最初に範囲を小さくしておきましょう。
授業後に、その日習った表現を自分の文へ替えて使うのは、復習の段階です。予習では、まず「次の授業で何を見るか、何を聞くか」を準備できたかを確かめます。
確認問題
- 次の授業の本文は長く、予習に使えるのは10分です。最初に選ぶ範囲の例を一つ書いてください。
- I play tennis after school.で、I、play、tennisはわかりますが、after schoolがわかりません。まず確かめるまとまりと、その意味を書いてください。
- 予習でI play tennis.とShe plays tennis.を見て、playsのsに迷いました。授業で使える質問メモを一つ作ってください。
解答・解説を開く
- 解答例:先生が示した次の範囲から、本文の最初の二、三文を選ぶ。全部を訳そうとする前に、音声や単語を確かめられる短い範囲にします。
- after school。「放課後に」という意味です。文では、テニスをする時を表しています。
- 解答例:「二文目のShe plays tennis.では、なぜplayにsが付くのか」。文と場所を示せれば、授業で説明を探したり質問したりできます。
次の授業のページを開いたら、全部を完成させようとする前に、短い音声、少しの単語、疑問一つを用意してみましょう。授業で確かめたいことが見えれば、予習から次の一歩へ進めます。
