名詞的用法のto不定詞

to + 動詞の原形 は、文の中で「〜すること」という名詞のような働きをすることがあります。これをto不定詞の名詞的用法と呼びます。I want to read. の to read は何を望むかを示し、My dream is to travel abroad. では夢の内容を示します。この記事では、主語、目的語、補語になる三つの位置から、名詞的用法を見分けて作る方法を説明します。

目次

基本ルール

名詞的用法の基本形は to + 動詞の原形 で、まとまり全体が「〜すること」という意味になります。to play は「遊ぶこと」、to learn English は「英語を学ぶこと」です。to の後ろには過去形や -ing 形ではなく、動詞の原形を置きます。

一つ目の働きは、文の主語になることです。To read English books is fun. は「英語の本を読むことは楽しいです」で、To read English books 全体が主語です。長い主語はやや改まって聞こえることがあり、日常では It is fun to read English books. のように形式主語 it を使うことも多いですが、意味の中心は同じです。

二つ目は、動詞の目的語になることです。I want to visit Kyoto. では、to visit Kyoto が「何を望むのか」を表します。want、hope、decide などの後ろでこの形がよく使われます。ただし、すべての動詞が同じようにto不定詞を取るわけではないため、よく使う組み合わせから覚えます。

三つ目は、be 動詞の後ろで補語になることです。My dream is to become a doctor. は「私の夢は医者になることです」で、to become a doctor が夢の内容を説明します。「主語は何か」に答える形だと考えると分かりやすくなります。

名詞的用法かどうかは、単に to を見つけるだけでは決まりません。そのまとまりを日本語の「〜すること」に置き換え、文の中で主語、目的語、補語のどれに当たるかを確かめます。場所や方向を表す前置詞の to とは、後ろが動詞の原形か名詞かで区別できます。

作り方・使い方

主語にするときは、行動を to + 原形 のまとまりにして文頭へ置きます。「毎日歩くことは健康によい」は To walk every day is good for your health. です。To walk every day を一つの主語として扱うため、基本問題では is を使います。

目的語にするときは、最初に中心となる動詞を選びます。「私は星を見たい」なら「望む」の want の後ろへ「星を見ること」に当たる to see the stars を置き、I want to see the stars. とします。We hope to see the stars tonight. なら「私たちは今夜、星を見たいと思っています」です。

補語にするときは、主語と be 動詞の後ろへ、その内容を示すto不定詞を置きます。「私の目標はこの本を読むことです」は My goal is to read this book. です。is の直後に原形をそのまま置かず、to read とします。

形式主語 it を使う形では、It is + 形容詞 + to + 原形 の順になります。It is important to listen carefully. は「注意深く聞くことは大切です」です。本当の内容である to listen carefully を後ろへ置くため、長い主語を避けた自然な語順になります。

見分けるときは、to不定詞のまとまりに「何が」「何を」「何である」を尋ねます。文頭で「何が楽しいか」を表せば主語、want の後ろで「何を望むか」を表せば目的語、dream is の後ろで夢の中身を表せば補語です。この役割を説明できれば、単なる語順暗記から一歩進めます。

例文

To read English books is fun. は「英語の本を読むことは楽しいです」です。To read English books 全体が文の主語として働き、「何が楽しいか」を示しています。

We hope to see the stars tonight. は「私たちは今夜、星を見たいと思っています」です。to see the stars が hope の内容を表す目的語に当たります。

My dream is to become a doctor. は「私の夢は医者になることです」です。to become a doctor が主語 My dream の内容を説明する補語です。

It is difficult to solve this problem. は「この問題を解くことは難しいです」です。It を形式的な主語に置き、内容を表す to solve this problem を後ろへ回しています。

Kei decided to join the science club. は「ケイは科学部に入ることを決めました」です。decided の後ろで、決めた内容を to join が表しています。

よくある間違い

誤りの My dream is become a doctor. は、be 動詞の後ろで「医者になること」を表す to が抜けています。正しくは My dream is to become a doctor. です。

誤りの I want to visiting Hokkaido. は、to の後ろに -ing 形を置いています。正しくは I want to visit Hokkaido. です。名詞的用法でも、基本形は to + 動詞の原形 です。

誤りの To plays tennis is exciting. は、to の後ろに三人称単数形を置いています。正しくは To play tennis is exciting. です。to不定詞の動詞は主語に合わせて変化しません。

To study math is important. は文法的に正しい文です。ただし日常的な英語では、長い主語を後ろへ置いた It is important to study math. のほうが自然な場合があります。前の文を誤文とせず、文法上可能な語順と、よく選ばれる語順を区別しましょう。

確認問題

  1. 「外国を旅行することは楽しいです」を、to不定詞を主語にして英文にしてください。
  2. My goal is learn ten new words. を正しい英文に直してください。
  3. We decided to clean the classroom. の to clean the classroom は、主語・目的語・補語のどの働きか答えてください。

解答

  1. To travel abroad is fun. です。To travel abroad 全体が「外国を旅行すること」という主語です。
  2. My goal is to learn ten new words. です。be 動詞の後ろで目標の内容を表す補語として to learn を使います。
  3. 目的語の働きです。to clean the classroom は、私たちが「何を決めたか」という decided の内容を表します。

まとめ

名詞的用法のto不定詞は、to + 動詞の原形 で「〜すること」を表します。文頭で主語になり、want や hope などの後ろで目的語になり、be 動詞の後ろで補語にもなります。長い主語は It is ... to ... の形で後ろへ置かれることもあります。見分けるときは「〜すること」と訳せるかだけでなく、文中で何が、何を、何であるに答えるかを確認します。作るときは to の後ろを必ず動詞の原形にしましょう。

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